「人には言えない・・・」
「なんとかしたい・・・」
デリケートゾーンの悩みについて、そう思っている方は多いのではないでしょうか?
実は5人に1人の女性がデリケートゾーンのお悩みを抱えていると言われています。
それもそのはず、デリケートゾーンは皮膚も薄く、
蒸れやすいため繊細に扱わないとトラブルが起きやすい箇所なのです。
そんな中でも人によって悩めるポイントは違ってきます。
解決するには原因を知って、適切な対処をすることが大切。
正しい知識をもって正しい対処をするために
産婦人科医の北村和佳子先生にお話をお聞きました。
まずはお悩み別に原因を聞いていきましょう。
例えば生理のとき、ナプキンで肌がかぶれてかゆくなる経験がある人も多いのではないでしょうか?
かゆみはなぜ発生するのでしょうか?
ーこのかゆみの最も多い原因は、ショーツやナプキンとの”ムレ”や”摩擦”によるものです。
女性はホルモンバランスの変化によって、オリモノの量や質が変化します。
特に月経中やオリモノの多い日はムレやすくなります。
またムレを放置して不潔な状態が続くと、雑菌が繁殖しかゆみの原因にもなります。
それを防ぐためにはこまめにナプキンやオリモノシートを取り替えることが有効です。
また、女性ホルモンの低下により膣の潤いが低下すると、
ショーツとの摩擦によるかゆみが発生しやすくなります。
この場合、ステロイド剤や保湿剤も有効ですが、
女性ホルモンを含んだ膣錠が治療適応になる場合があります。
その他に、カンジダ膣症といわれる、真菌(カビの一種)感染によるものがあります。
これはSTD(性感染症)としても感染しますが、
体調の変化や免疫力の低下によって膣の常在菌が減少することにより真菌が増殖しやすくなります。
カンジダ膣症は特に妊婦さんに多くみられ、ニオイに大きな変化はありませんが、
オリモノがドロドロまたはポロポロとした白いカッテージチーズのようになるのが特徴です。
カンジダ膣症には抗真菌薬の膣錠が有効です。
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VIO脱毛も流行っていますよね。脱毛したら黒ずみが余計気になります。
黒ずみの原因はなんですか?
ー黒ずみは主に摩擦から生じます。
黒ずみがショーツラインと一致しているのならば、ショーツとの摩擦が原因でしょう。
そのためショーツのサイズや形を見直すことが大事です。
例えば、ピタッとしたパンツを履く時はティーバックに、
自宅で過ごす時はボクサーパンツにするなど、気分に合わせて工夫されてみてはどうでしょうか。
また、黒ずみがアンダーヘアの生えている箇所と一致しているのならば、カミソリ負けの可能性があります。
カミソリでの処理は、皮膚を刺激しかゆみの原因になります。
またそれを掻いてしまうことで色素沈着の原因にもなります。
ワックス脱毛や除毛クリーム、光やレーザーを用いた医療脱毛は、
それらの原因となりにくいのでおすすめです。
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ニオイも体調によって変わったりする気がします・・・。
ーニオイの原因として最も多いのは細菌性膣症や STD(性感染症)といわれる感染症です。
正常なオリモノは白〜クリーム色で、少し酸っぱいニオイがするのが特徴です。
これは、膣の常在菌がヨーグルトにも含まれる乳酸菌の一種だからです。
細菌性膣症は、雑菌が膣で増殖することで起こり、オリモノは黄緑色に変化し、
腐卵臭がするのが特徴です。
先述したナプキンやオリモノシートの交換を怠ることや、
不潔な条件下で性交渉を持つことでも起こります。
膣の自浄作用により常在菌が雑菌を除菌するため、基本的には抗菌薬治療の必要はありません。
ですが、妊娠中は膣内が炎症したまま放置しておくと切迫流早産のリスクとなるため
抗菌薬による治療が必要な場合があります。
また、STD(性感染症)で代表的なクラミジアや淋菌による感染症は、
オリモノの増量やニオイの原因になります。
これらは抗菌薬で除菌することが可能ですが、
腹腔内癒着(子宮や卵巣卵管がくっつく)を起こし将来、不妊の原因となります。
また、感染症とは別に、外陰部にはワキガの原因にもなる
アポクリン腺というニオイの元となる汗を分泌する汗腺が発達しているため、ニオイの原因となりえます。
これらは体質にも依存しますが、清潔に保つことでニオイは軽減できます。
また、肉、卵、乳製品などの動物性タンパク質は、体内に取り込まれアポクリン腺から汗に溶け出し、
皮膚表面の常在菌により分解されることにより、ニオイの原因となります。
そのため大豆などの植物性タンパク質の摂取比率を増やすことも対策です。
ですが、外陰部のみでなくワキのニオイも気になる方は、体質が大いに影響している可能性があります。
その場合、腋窩多汗症としてボトックス注射での保険治療の適応となる可能性がありますので、
お近くの皮膚科や美容クリニックに相談してみてください。
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悩まないためにも、日頃からケアできることはありますか?
ー外陰部のかゆみや黒ずみ、ニオイの原因について述べましたね。
これらの原因を取り除くためには
デリケートゾーンを清潔に保ちながら、皮膚を保湿し、通気性を保つ
ことが大切だといえるでしょう。
ですが、必要以上に洗浄してしまうと膣の常在菌までいなくなり、
雑菌を除菌する力が低下します。
そのためビデで外陰部を軽く洗うことは良いですが、
シャワーで膣内まで洗浄してしまうと膣の常在菌も減ってしまうため、お勧めはできません。
このような繊細な膣内環境を保つためにもデリケートゾーン専用のソープを使用することをお勧めします。
また、適切なコンドームの使用は望まぬ妊娠だけでなく、
上記のような感染症を防ぐことでニオイやかゆみの原因を防ぎ、将来不妊になることも防ぎます。
気になる症状があれば、自己判断せず早めにクリニックへ受診することによって、
症状の軽減や不妊を防ぐことができます。是非相談してみてください。
色々なお悩みに対する治療も様々ありますが、
毎日のセルフケアがまずは基本が大切なようですね。
「よく石鹸を泡立ててとにかく洗えばいいんでしょ?」
いいえ、違います。
大切なのはこの3つ。
①デリケートゾーンを清潔に保つためには皮膚を保湿し、通気性を保つ
②必要以上の洗浄はNG
③繊細な膣内環境を保つためには専用のソープを使う
この3点を押さえておけば安心ですね。
先生のお話からも出てきたデリケートゾーン専用のソープ。
あまり聞き慣れないかもしれません。
それもそのはず、日本ではデリケートゾーンの話題に出すこともタブーな印象があります。
日本は性教育も遅れていると言われているように、
デリケートゾーンのケアについては学校や親子の会話でも避けられやすい話題の一つかもしれません。
それに引き換え、海外ではデリケートゾーンをケアすることはエチケットの一つと考えられているため、
積極的に習慣化されているようです。
その証拠に、世界観に憧れるファンが多い「セックス・アンド・ザ・シティ」でも
初期に“ピュビケア(デリケートゾーンケア)”という言葉が使われているのです。
トラブルが起こりやすい、デリケートゾーンにこそ、上質で心地よいものを選ぶことをオススメします。
子育てや仕事に忙しい女性が愛用するブランド、
NICHELLのスムースジェリーウォッシュは
美容成分が10種類配合されたお肌に優しいアイテム。
原材料には強いこだわりがあり、アプリコットやオリーブ、月桃、コーヒー豆、サトウキビ、豆乳など。
これらは食べても身体に影響がないくらいの植物由来のエキスばかりが使われた安心安全な石鹸です。
化粧品と同じようなパッケージだからお風呂に置いてあると気分が上がりますね。
使い方は、いつものバスタイムでボディソープと使い分けるだけ。
ゴシゴシ擦らないように、「優しく丁寧に」が合言葉です。
Iゾーンは前から順に優しく洗っていきます。
膣の中に指を入れて洗わないように注意しましょう。
膣には自浄作用があるので、
膣の中まで洗うとその作用を低下させてしまうことになります。
V ゾーンは、下着などの摩擦やムレによる色素沈着が多く見られる箇所です。
指でくるくるとマッサージするような感覚で洗いましょう。
生理中は、普段よりもデリケートな状態になっているので、いつも以上に優しく洗うと良いでしょう。
誰もが持っている悩み。
デリけケートゾーンの話は決して恥ずかしいことではなく真剣に向き合い、
適切な対処をすることが大切ですね。
デリケートだからこそ、繊細に扱うことをしっかりと意識して
まずはできるところから日頃のケアを習慣にしていきましょう。
見えないところの努力をする女性はきっとさらに素敵に見えるはずです。
今回お話を伺ったのは・・・
都内国立大学医学部附属病院
産婦人科医
北村和佳子先生
東京女子医科大学卒業
趣味は筋トレで、BODY MAKEの大会にも出場。
「女性の心身の健康をサポートする」をモットーに、
人には話しにくいの性や恋の悩み、家庭の悩みについて親身に相談に乗ります。